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Project #03 LIVELY VILLA
化学メーカー・帝人が挑む、“未来の空間づくり”
mission
2024年12月、化学メーカーの帝人と、ハウスメーカーのLib Workがパートナーシップを締結した。提携の目的は、木材の新たな可能性を拡げ、自然と人が調和した、これまでにない木造空間を生み出すことだ。だがそもそも、なぜ化学メーカーが空間づくりに携わるのか。そこには、これからの暮らしや地球環境に対する、帝人のある“願い”があった。「化学×建築」という、新たなプロジェクトの全貌を追った。
森林環境と暮らしを接続するために
帝人の長期ビジョンは、「未来の社会を支える会社」だ。「未来の社会」のかたちは幅広いが、本プロジェクトチームが描いたのは、自然と人が調和した社会。かつてそうであったように、人が自然の恵みを感じながら健康的に生き、資源が循環し、環境負荷も少ない互恵的な社会だ。それを実現するうえで、チームが危機感を覚えていたのは森林問題だ。
「日本は森林大国。森の豊かな環境が、川や海の生態系を保持し、わたしたちの暮らしの礎になってきました。それがここ半世紀ほどで、林業従事者数が減少し、森の管理が行き届かなくなってきています。その結果、土砂災害も増え、川や海の環境にも悪影響をおよぼしている。また、高齢林はCO2吸収量が低いため、適切な伐採・植え替えがなされないと、地球温暖化の観点でも好ましくない。これは、私たちの暮らしが森と切り離されてきたことも原因のひとつだと考えています。森林資源と如何に共存していくか。この問題意識がこのプロジェクトのはじまりでした」
とチームが属するアライアンスマネジメント部の部長を務める西川敏彦は言う。こうした問題意識を背景に、帝人は人工林の約44%を占めるスギに着目。建築構造材としては物性が低いスギを「暮らしに使えるもの」にすることで、森林環境の改善を図ろうとしたのだ。そこでまず生まれたのが、スギの木と炭素繊維を組み合わせ、強力な剛性を実現したLIVELY WOODⓇ。
「これでスギの用途が広がった。でも、大事なのはこれをどう社会の中で有効に使っていくか。その答えが、『住宅』だったんです」

制約のない木造空間を、異色のコラボレーションで
これまでも、LIVELY WOODⓇを活用した商業建築はあった。だが、今回のプロジェクトで目指したのは一般向けの住宅だ。
「LIVELY WOODⓇを活かすことで、これまでにない木造空間が生まれると考えました。たとえば、柱や壁は極端に少なくすることができる。軒下は想像以上に大きいものがつくれる。住む人に新たな暮らしを提案することができると確信したのです。」
だが、帝人は化学メーカー。建築は領域外であり、構想を具現化するパートナーが必要だった。それが、Lib Workだった。同社は、熊本県を拠点にサステナブルな住まいづくりを行っており、プロジェクトの理念に共感。「化学」×「建築」という、異色の化学反応がはじまっていく。
「モデルハウス用の土地探しから、設計、広報まで。理念を共有できているからこそ、プロジェクトの軸がぶれずに猛スピードでプロジェクトを進めることができました」
この新しい木造空間の名は「LIVELY VILLA」。新たな景観とライフスタイルを生み出す、「活力が生まれる邸宅」として名付けられた。

前代未聞の大軒下空間と、自然が創発する暮らし
帝人とLib Workは、「LIVELY VILLA」ブランドの第一弾として、「LIVELY VILLA Noki」をリリースした。その名の通り、大きな軒下空間をフィーチャーした木造平屋空間だ。
「軒下こそ、自然と暮らしが交わる象徴的な場所です。かつて日本の住宅では軒下が重要な中間領域として機能していました。化学の力をもって軒下をアップデートすると、新しい暮らしの可能性が見えてくるのではないかと考えたのです」
「LIVELY VILLA Noki」では、LIVELY WOODⓇを活用し、3mにおよぶ軒下を実現。これだけの広さがあれば、そこはもはやもう一つの暮らしの場になり、アクティビティに使え、ワークスペースにもなる。しかも、半外半中の空間として、常に自然を感じられるのだ。
「デザイン面でも、大屋根が印象的でありながら、全体として上品なトーンに仕上げてもらいました。中は壁や柱の少ない開放的なスペースとなっており、ライフスタイルの変化に合わせて設計しやすい。なによりも、家と外の自然が溶け合うなかで営まれる暮らしはインスピレーションにあふれたものでしょう。当初の狙い以上に、人と自然が豊かに結ばれる家ができたと自負しています」
耐震性や通気性など最新の住宅性能を誇り、暮らしの質の底上げにも余念がない「LIVELY VILLA Noki」。2025年春には、福岡県糸島市と熊本県阿蘇郡西原村にモデルハウスが誕生する予定だ。糸島は海に、阿蘇は山に、それぞれ大自然に包まれるような体験が日常的に味わえる。ぜひ、化学が生み出した新たな暮らしの価値を、体感してみてほしい。
LIVELY VILLA Noki に関する詳細はこちら。
